第十一回「東京ゲームショー参加予定」
プロデューサーの松田です。
ありがたい事に、ファミ通Android誌掲載が生存確認になったのか。
色々な方々から応援を頂いております。
潜水艦の用に、深く静かに潜って黙々と開発を進めてますので。
世間的には、興味を失えば忘れ去られてもおかしくないのがゲーム開発。
もちろん、配信延期から毎日トイディアは不夜城で開発を進めていますが。
そんな事は、世間様とは関係のないことです。
この週末は、メインのエンジニアが激しく体力的に低迷していたり、
ゲーム開発現場の苛酷さがにじみ出まくりです。
戦争映画の絶望感と似た感じです。
敵は大軍。降伏は出来ない。しかし弾薬も食料もない。
精神的にもボロボロ。戦友も怪我してない兵士がいない。
しかも「戦争が終わったら俺、結婚するんだ」とか。
死亡フラグ立ちまくりな状況です。
これ、大げさは例えではありません。
勝てる見込みが薄い過酷な戦場で。
指揮官に求められる事はどういうことなのか。
毎日、社員やゲームの為にできる事は何かを問い続ける日々です。
それでも開発は待ったなし。
サラリーマンではないので「ダメでもお給料は出る」という事がないですw
生き延びたその先の光明を目指して、突き進み続ける精神力です。
お待たせしてる皆様や、メディア様、協力会社との連携、仕込み。
これは現場の状況がどうであろうとも進めなくてはいけません。
料理も仕事も、段取りが命です。
ゲーム会社であれば、
年に1度は「東京ゲームショー」で華々しい発表があります。
本日は、こちらの仕込みが完了したご報告です。
今年の「東京ゲームショー」にドラゴンファングで出展申込をしました。
今年9月のゲームショーは、この時期が申し込みなのです。
私もSEGA時代とマイクロソフト時代には、
ゲームショーでお客様と触れ合う機会がありました。
自分が関わったタイトルが、巨大スクリーンに映されるのを見て、
こっそり感動したりしていました。
ある意味、世間的なお披露目の場なのでゲームタイトル的に大事です。
業者公開日2日、一般公開日2日の計4日間。フル参戦です。
もちろんインディーズコーナーなので小さいブースですが。
同人と同じ心意気で、ドラン君の等身大POPや、
妖精さんのコンパニオンさんなどを用意して盛り上げたいなと考えています。
ブースは大企業に比べれば狭く小さいものですが。
インディーズデベロッパーとしては大事な1歩。価値ある1歩。
自分がサラリーマンクリエイターだった時と、今回は違うのです。
自分の会社。自分のタイトル。これでお客様と向かい合う場なのです。
これは起業する時からの夢だったので、感慨深い物があります。
また、最近は世界と日本のゲーム感の温度差がとてもとても大きくて。
インディーズと呼ばれる文化が、日本は壊滅的に育たない現実があります。
だから日本の小さい会社、クリエイターはどんどん海外に出ます。
いやもう、これは同業者なので良くわかっています。
文化の土壌が違うといいますか。
海外はインディーズを応援したり、出資したりする空気感、文化がありますが。
日本は無料なものでも容赦なく評価、完成度と品質を求める修羅の文化です。
厳しく評価される分、素晴らしい職人が育つという事実はあります。
これが過去の「日本のゲームは世界一」を育てた要因である事は事実でしょう。
ゲームに限らず、日本製品。素晴らしい品質ですよね。誇らしいです。
しかし、今は逆に。
クリエイターも自由に世界に向けてゲームを配信できる翼を持った時代です。
国内で批判や低いレビューしか着かないのでは、インディーズゲームは倒産します。
バックボーンがないので息の根を止めるのは簡単な事です。
小さい会社、クリエイターが生き残りをかけて、
海外に出てしまうのも仕方ないと感じています。
私はゲームやアニメが好きで好きで「こじらせて」しまいました。
日本でゲーム発信して、世界に日本のゲームいいよね!と言われる会社を作りたい。
そのためのトイディア。
そのためのメンバー。
そのためのドラゴンファング。
これは私の勝手な主観ですが。
トイディアのよう生まれたてのゲーム会社にとって、
東京ゲームショーは国内向けの宣伝という観点では商業価値は大きくありません。
実は海外のメディアが多く来るので、世界に向けてのアピールの場なのです。
海外から日本のインディーズはどうなんだ?死滅してるのか?と見られています。
もはや日本のゲームが世界一、とは言えない現実がありますが。
それでも過去の名作へのリスペクトを海外の方々は忘れていないでくれています。
「まだ立てるのか?BOY!?」と問われているのです。
面白いものが作れれば、海外から多くの引き合い、お声がけ、応援がもらえます。
クリエイターとしての意気投合。「YES!」が多いのです。
世界中の海外メディアさんに。
ドラゴンファングで「日本のインディーズに面白い奴らがいる!」と感じてもらいたい。
そんな心意気があります。
来客者さん用に、限定クリアファイルや、
ゲームの中で使える限定アイテムの配布なども考えています。
是非、他の素晴らしい大作タイトルの後で、トイディアのブースにもお越しください。
せっかくのお祭りです。全員でうんと楽しみたい。
こんな未来への夢で、社内の空気も少し軽くなったりします。
とは言え「申し込みを済ませただけ」なので。
実はあっさり選考で落とされたりする可能性もありますw
これも「受かりました!」と皆さんに発表できたらいいなと思います。
その頃にはドラゴンファングは世の中に出ているはず。
ゲーム作りって、本当に素晴らしい。
やはり一度、開発日誌を書き始めると止まりません。
副社長から「絵を描け!」と怒られましたので、今回はこれにて。
こらドラン!寝るんじゃない!
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